2010年05月25日
ランゼニュー 白いガリカ
■憧れのバラ苗■ランゼニュー 
            ヴィベールさんの白ガリカ

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ガリカ系オールド・ローズ
1833年 フランス

飾りガクが綺麗です
これから花開く白い花を
もっともっとひきたてますよと
フワフワのガクが言ってます

じっくり観察すると飾りありのガクと
飾りなしのガクが交互に配置されています

飾りのないスラッとしたガクは
ツボミをしっかりサポートします

引き立て役のガクとサポート役のガクが開いてくると
ちょっぴりピンクで装った白い花弁が見えてきます

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白いガリカ系のバラって珍しいのです
葉っぱの色がここまで淡いガリカも珍しいです

最初に開いた白花とガクで包まれたツボミ
そして淡いミドリの葉っぱのコントラストが美しくて
このバラの周囲だけ何か
夢物語のような雰囲気が漂います

その昔、ヴィベールさんという方が
いらっしゃいました
ナポレオンが活躍したころとほぼ同年代の
フランスの人です

ヴィベールさんは、たくさんのバラを
作り出してくださいました

現代にも伝わるヴィベールさんのバラは
繊細・可憐な美しさを持つものから
ゴージャス&リッチな雰囲気のものまでさまざまです

さまざまながら、どれもが
洗練された上品さを持っているのです

「ヴィベールさんのバラと聞いただけで
もう欲しくて欲しくてたまらなくなります」
バラ愛好家さんの、そんなお気持ちを
直接伺った経験もあります

そのお気持ちは痛いほどわかります

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『ランゼニュー』はヴィベールさんのバラ
しかも白いガリカ
これはも〜う たまりません

花姿はカップ型
花びらギュウで中心に
グリーン・アイの出るときもあります

白いオールド・ローズならば
是非是非こんな風な雰囲気で咲いて欲しい
そんな思いをギュウッと凝縮したような品種です
 
なぜ有名にならなかったのかは謎・謎・謎
消えずに残っていてくれたのがとっても嬉しいです

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ガリカ系のバラは長い年月 ヨーロッパの庭を
美しく彩ってきたバラです

ナポレオンのお后さまだったジョセフィーヌが
植物を愛したマルメゾン宮殿の庭園でも
一番種類の多かったバラはガリカ系だったと思います

ガリカ系のバラは春または初夏の一季咲き
一年かけて待つのも
植物と暮らす楽しみの一つですよね

ヴィベールさんの白いガリカ『ランゼニュー』を
お手元にいかがでしょうか?

ジョセフィーヌ妃の時代には
ちょっと間に合わなかった白いガリカです

マルメゾン宮殿の庭園のガリカたちと
一緒に咲くことのできなかったバラを
21世紀の日本で愛でる!

バラ栽培にはこんなお楽しみも
ついて来てくれちゃいます♪

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2009年08月26日
デュセス・ダングレーム
■憧れのバラ苗■デュセス・ダングレーム 
                         ロウ細工ガリカ

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生まれたときは王女さまでした
妹さん一人、弟さん一人を病気で失い
弟さん一人だけが残ります
残った弟さんは次の国王
・・・のはずが、歴史の流れに押し流され
一家は塔に幽閉されます

父である王も、母である王妃も命を失い
たった一人の弟とも別々の部屋に収容されて
少女時代は塔での孤独な幽閉生活

やがて、捕虜の交換として
お母さんの祖国オーストリアへ
ナポレオンがフランス国内軍の司令官となった頃です

そうなんです!
デュセス・ダングレームはルイ16世と
マリー・アントワネットのお子様
マリー・テレーズさんです

オーストリアに戻されたマリー・テレーズさんは 
お母さんであるマリー・アントワネットが
そこで生まれそこで育ったウイーンの
ホーフブルグ宮殿で暮らすようになりました
めでたし めでたし

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しかし、まだまだ時代は動き続けます
フランスに王政が戻ることを夢見る人によって
お膳立てされた政略結婚
旦那さまはアングレーム公ルイ・アントワーヌさん
ルイ16世の弟であるアルトワ伯のご長男

この結婚によってマリー・テレーズさんは
デュセス・ダングレームとなります
デュセス(公爵夫人)・ドゥ(〜の)・アングレーム
ドゥとアングレームがくっついてダングレーム

王族同士のロイヤル・ウエディングでしたが
フランスには戻れず亡命生活が続きます

ナポレオンの失脚後、フランスに王政が復活!
ルイ16世の弟であるプロヴァンス伯が
ルイ18世として即位

喜びもつかの間 ナポレオンがエルバ島を脱出
ナポレオンの100日天下
再びナポレオン失脚 また王政

ルイ18世が再びフランスの王位につきます
ルイ18世亡き後は、弟のアルトワ伯が
シャルル10世として王位を継承

アングレーム公はアルトワ伯の
ご長男ですから次期国王 
マリー・テレーズさんは王太子妃
次のフランス王のお后さまです
めでたし めでたし

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・・・が、しかし
シャルル10世の時代にも革命が起こります
またもや亡命生活
シャルル10世はいやいやながらも
退位の書類にサインします

マリー・テレーズさんの旦那さまがルイ19世として
王位を継承しますが
その20分後に父親同様に退位の書類にサイン
マリー・テレーズさんは「20分間のフランス王妃」


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ルイ19世紀の王位継承は形式的なものにすぎないので
マリー・テレーズさんを
「フランス・ブルボン朝の最後の王太子妃」
とする意見もあります
どちらにしても、なんという数奇な運命でしょうか!

この後もアングレーム公爵夫人は
通常では起こり得ないような数奇な人生を送ります 

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作出はフランスのヴィベールさん
ヴィベールさんはナポレオン大好き!
そしてナポレオンはブルボン王朝とは反対の立場
ヴィベールさんがなぜ
ブルボン家の人にバラを捧げたのか?

ちょっと不思議に思ったのですが
ジョセフィーヌと離婚した後のナポレオンのお后さまは
ハプスブルグ家の姫君

マリー・アントワネットもハプスブルグ家ですから
アングレーム公爵夫人もハプスブルグの血筋
ご親戚ということですねぇ
これならいいかも♪

ナポレオンはアングレーム公爵夫人のことを 
「彼女のファミリー(ブルボン家)の中の、ただ一人の男」
なんて言ってますし!

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ワックス・ローズという別名があるそうです
ロウ細工のバラですね

透き通るようでいて透き通らない
しっとりとした滑らかな花びら
花色は淡いピンク色

ガリカ・ローズに分類されますが
葉っぱが普通のガリカとは
違っています

ガリカにしては葉っぱが長細いんです
葉の質感もちょっと違います
手で触れてみるとガリカ葉っぱの
ゴワゴワ感はあるのですが
離れて見るとしっとり風

樹高のめやすは1から1・5メートル程度
花はガリカにしては大きめ
ボッテリとした花をパッとみたら
「あれ? こんなところにイングリッシュ・ローズ?」
・・・という感じ

香りはオールド・ローズ香
めちゃくちゃバリバリ強香ではないのですが
花型がコロリンとしているので
香りがとびにくいです

バラの香りが最高になるのは早朝と言われますが
このバラならば超早起きしなくても香ってくれそう♪

香ってくれなかったら?
花に顔を寄せてクンクンク〜ンをしてください
ロウ細工の花びらとちょっと個性的な葉っぱも
まじかで楽しむことができちゃいます♪

マイ・ローズの一本に
『デュセス・ダングレーム』はいかがでしょうか?
世界史がお好きでしたら、きらびやかなブルボン王朝や
ナポレオンを思い浮かべながらお楽しみいただけます

歴史と聞いただけでウンザリしちゃう派の方は
何もかも忘れて麗しの花と香りと
個性的な葉っぱに酔いしれてくださいませ

歴史と聞いただけでウンザリしちゃう人もいると
わかっていたら、こんな説明文書くな!
キャンキャンキャン 

簡潔・適確・かつ美しく楽しい品種紹介が
書けるように修業いたしますので
今日のところはお許しください

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2007年12月21日
ローズ・ド・ラ・メートル・エコール
■憧れのバラ苗■ローズ・ド・ラ・メートル・エコール
                 美麗・強香ガリカ

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花型も花色もため息のでる美しさなんです

花びらギッシリのフル・ロゼット咲き
ボタン・アイも出ます

ライラック・ピンクで咲き始めて
だんだんと青くなるのです

ライラック・ピンクからパープル・ピンクへ

さらにパープル・ピンクからスレート・グレイの
溶け込んだパープルへと変化します

香りは強いオールド・ローズ香

年代は定かではありませんが
コンスタンス・スプライさんがフランスの
あるナーサリーで購入したのだそうです

販売していたナーサリーさんが作出したのかというと
そうでもないみたいです

つまり作出者がはっきりしない

こんなに美しいバラなのに作出者さんが
はっきりしないなんて不思議ですね

アマチュア・ブリーダーさんの作品だったのでしょうか?

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メートル・エコールはフランス北西部にある
メーヌ=エ=ロワール県の県都アンジェーの
ひとつの地域の名前だそうです

この地域にはたくさんのバラのナーサリーがあって
南仏のリヨンに対して
北フランスのバラの中心地だったようです

そういう地名をバラの名前に取り込んで
しかもはっきりと『メートル・エコールのバラ』
とまで名づけるにはトビッキリのもので
なければならないですよね!

いい加減なバラに『メートル・エコールのバラ』
なんてつけたら
その辺にたくさんいらっしゃるバラ関係者さんから
ブーイングされてしまいます!

樹高のめやすは約1メートル

花の直径は7,8cm 
大きく咲くと10cmを超えるときもあります

オールド・ローズのチャームがぎっしりつまった花姿
移り変わっていく花色にもうっとりです

とびっきりの美しさなのに知名度イマイチで
流通も少な目の『メートル・エコールのバラ』を
ガーデンにいかがでしょうか?

ガリカ系なので寒さにも強い!

気温が低い方が深みのある色が見られます

このバラがあると
あ〜寒冷地に住んでいて良かったと思えますよ!


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