2010年09月02日
ズールー・クイーン
■憧れのバラ苗■ズールー・クイーン 
                             黒薔薇の女王

100902ZQ-1.jpg


『シャトー・ド・クロ・ヴージョ』という
黒赤バラがあります

現代の黒赤バラの誕生に
重大な役割を果たしたバラです

『ズールー・クイーン』は
『クロ・ブージョ』の子孫バラ

ちょっと実物と対面してみたくなりました
『ズールー・クイーン』は
ワクワクの期待を裏切らない
素敵なバラでした

ツボミはふっくらタイプ
開くと半剣弁高芯咲きの花姿
そこからまだ変化します

これが1930年代のバラなのか!
と思います

クシュクシュ花びらはガリカ・ローズの 
雰囲気なのです

100902ZQ-2.jpg

樹高低めのバラです
せいぜい1メートルくらい

直径10cm近い花が
1メートルの茎に咲く姿は壮観です

葉っぱはまん丸のイメージです
完全な円形ではないのですが
小さめ丸めで周囲のギザギザほとんどなし
「これ ほんとにバラの葉?」
という気分になります

照り葉でないし、葉の色も淡い目
赤バラ独特の新芽の赤味も
すぐに抜けて緑になります

香りは軽いダマスク香
オールド・ローズのダマスク香とは
ちょっと違うモダン・ダマスク
普通の黒赤バラほど甘い香りではありません

100902ZQ-2.jpg

『ズールー・クイーン』という名前は謎です
作出者さんと南アフリカに居住する
民族との関係は?

通信用語というものがあります
「朝日」の「あ」、「上野」の「う」
とかいう感じで
電話などの聞き間違いを防ぐやつ

それの英語バージョンは
アルファのA、ブラボーのB
チャーリーのC・・・で、
Zはズールーなのだそうです

ズールーという単語は
英語を日常につかう人には
親しみのある言葉なのかもしれません 
でもねぇ・・・

100902ZQ-2.jpg

サッカー・ワールド・カップの会場で
吹き鳴らされた楽器は「ブブゼラ」

これの語源がズールー語だという説も
あるらしいです
でもねぇ・・・

作出者さんはドイツ人
第一次世界大戦勃発時に
イギリスに住んでいたので
強制収用所に入れられてしまいました
「英語が上手になりました」と
おっしゃったそうです

イギリスはズールー王国と戦争をしています
イギリス憎し ズールー万歳だった?
でもズール戦争は1879年のことだし・・・

ズールー王国にはたくさんの
クイーン様がいたのでしょうが
古代エジプトのクレオパトラのように
特別有名な人物はみつかりませんでした
 
ただの黒赤バラじゃないぞ〜〜〜
という気持ちがこめられた
インパクトのある命名だったのかも
しれません

100902ZQ-3.jpg


黒赤のバラだけれど
ちょっと普通の黒赤バラと違う
『ズールー・クイーン』はいかがでしょうか?

バラの品種名をアルファベット順に並べたときに
たいてい最後にくるあの品種
『ゼフィリーヌ・ドルーアン』より
さらに後ろになるという
オマケもついています♪  

現在販売中のバラ苗はこちら
をごらんください
どうぞよろしくお願いいたします

アンティーク・ローズ・ガーデン
Copyright © 2010 Antique Rose Garden 

 
2010年08月29日
ゴールデン・ステイト
■憧れのバラ苗■ゴールデン・ステイト 
            ふんわりハイブリッド・ティー

100829GS-2.jpg

ハイブリッド・ティー系アーリー・モダン・ローズ
1937年 フランス

ほんわかイエローのハイブリッド・ティー
花びらが多いのでボッテリ〜の感じです
ジワ〜ンと開いてきます
ツボミのときの方が色は淡いのです
咲きながら濃くなっていく黄バラ

外側の花びらがフンワリとして
中心の花びらを引き立てます
波打つ花びらからフルーティな香りが漂います

葉っぱは丸めの半照り葉
明るめのオリーブ・グリーンです

ハイブリッド・ティーにしてはトゲが少なめ
小さめで赤いトゲがポツポツあります
作出はフランシス・メイアンさん

若き日のフランシスさんはアメリカに出かけました
アメリカのバラ業界にあって
フランスにはないものは何だろう?

フランシスさんが訪れた先はカリフォルニア
カリフォルニア州の愛称はゴールデン・ステイト
黄金の州ですね

フランシスさんは現地で中古車を買い
あちこち回りました
1930年代のことです

アメリカのカラー印刷のカタログに
感銘を受けたそうです
当時のフランスのカタログは
白黒印刷が当たり前だったのでしょう

『ゴールデン・ステイト』はフランシスさんの
最初の大成功のバラだそうです

サンフランシスコの品評会に発表して拍手喝采
フランス バガテルのコンクールで金メダル
ポートランドのコンクールでも金メダル

フランシスさんの代表作はなんと言っても『ピース』
第二次世界大戦の終了を祝して名づけられたバラ
20世紀で一番有名なバラと言えるかもしれません

フランシスさんのカリフォルニア訪問がなかったら・・・
その後に発表されたこの『ゴールデン・ステイト』の
大成功がなかったら・・・
『ピース』の誕生もなかったのかも

70年以上前のバラですが、色調がおしゃれです
トゲの色も単純な赤ではないです
スモーキィな感じの赤

花びらの色も単純な黄色ではないです
咲き進むと複雑イエロー
ライオンのたてがみ色かな?

マイ・ローズの一本に
『ゴールデン・ステイト』はいかがですか?
20世紀の世界に『平和』を届けてくれた人の
若き日のバラがハツラツ気分も
プレゼントしてくれると嬉しいです


現在販売中のバラ苗はこちら
をごらんください
どうぞよろしくお願いいたします

アンティーク・ローズ・ガーデン
Copyright © 2010 Antique Rose Garden 

 
2010年06月25日
ラ・フランス・ドゥ・89
■憧れのバラ苗■ラ・フランス・ドゥ・89
                ラ・フランスのお子様バラ

100626LF89-1.jpg


『ラ・フランス』のお子様バラです
花は大輪 花姿ふんわり
お父さんバラの『ラ・フランス』より
背は高め
葉っぱも『ラ・フランス』より大きめ
偉大なるパパを超えたバラ・・・と言っても
いいかも知れませんね

花色も魅惑的です
『ラ・フランス』のピンクをウ〜ンと濃くして
パープルもちょっと混ぜてみましたぁ
「この色いいでしょ?」と
89クンは言っています

香りも魅惑的
『ラ・フランス』の香りには似ていないです
「香りも工夫してみました」と
89クンは言うのです

100626LF89-2.jpg


フランス語の数の表現って面白いです
80という単語はなくて
その表現は「20が4個」

つまり80は「カトル・ヴァン」
ヴァン(=20)のカトル(=4)倍です

『ラ・フランス・ドゥ・89』を
フランス語読みするならば
『ラ・フランス・ドゥ・カトル・ヴァン・ヌフ』

う〜ん 面倒だなぁ
『ラ・フランス・ドゥ・エイティ・ナイン』でも
『ラ・フランス・ドゥ・ハチジュウキュウ』でも
いいですよね
誰かが怒って抗議しに来ることもないでしょう

『ラ・フランス・ドゥ・89』はの89は
1889年のことだそうです

1889年は、フランス革命100周年
パリで万博が開催され、エッフェル塔も完成

このバラは1889年以前には作られていたのに
わざわざ100周年を待って
名前に89をつけて発表されたらしいです
作出者さんの気合いの感じられるバラです

100626LF89-3.jpg


ボッテリ大輪なので、ツボミも大きいです
大丈夫か? こんな大きなツボミで!
と、心配になってしまうのですが
「へい 大丈夫でっせ」とでも言うように
花開いてくれます

もちろん植物ですから
何があっても必ず開きます・・・という
意味ではないです

カップ・ラーメンにお湯を注げばハイできあがり♪
というように開くわけではないという点は
どうぞご理解ください

大きな大きなツボミなのに良く開くので
ビックリしているという感動をお伝えしたいのです

100626LF89-4.jpg


ハイブリッドティー第一号の『ラ・フランス』は
染色体の数がどうだのこうだので
子孫ができないと言われています

言われていても、こんなお子様バラが
チャ〜ンとあって
数少ないながらも
100年以上生き続けています

交配されたバラのその品種は
最初はたった一本

その一本から増殖されて
同じ花の咲くバラが作られます

フランス革命100周年より
さらに前に生まれた一本のバラから
同じバラが咲く
日本で咲く
目の前で咲く
これもバラ栽培のロマンではないでしょうか?

マイ・ローズの一本に
『ラ・フランス・ドゥ・89』はいかがですか?

まれに白いストライプが出ることもあるそうです
ストライプが出ましたら
是非是非画像をお送りくださいませ
 


現在販売中のバラ苗はこちら
をごらんください
どうぞよろしくお願いいたします

アンティーク・ローズ・ガーデン
Copyright © 2010 Antique Rose Garden  

 
41件中(1件〜3件を表示しています)   前   |