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『ラ・フランス』というバラがあります 最初のハイブリッド・ティーです
『ラ・フランス』が発表された1867年を モダン・ローズとオールド・ローズの区切りとするのが 一般的な分け方です
つまり1867年以前に 作出されたバラのうち 野生のバラを除いたものが オールド・ローズと呼ばれます
オールド・ローズにはいろいろなものがあります
主なものは ☆ガリカ ☆☆★ダマスク ☆アルバ ☆センティフォーリア ★★☆ポートランド ☆☆★モス・ローズ ★★☆ブルボン ★★☆ノワゼット ★チャイナ ★ティー ★★☆ハイブリッド・パーペチュアル
☆印は一季咲きの品種です
★印は返り咲きまたは四季咲きの品種
☆☆★印は一季咲きの品種が多いけれど 返り咲きする品種もあるもの
★★☆印は返り咲きや四季咲きの品種が多いが 一季咲きの品種もあるもの
一季咲きのバラは春から初夏にかけて 一年分の花を咲かせます
返り咲きのバラは一年に数回花を咲かせます
四季咲きのバラは温度などの条件が整えば 通年花を咲かせる能力を持っていますが 通常は春から秋までの開花です

| by antiquerosegarden |
モダン・ローズPart1では ハイブリッド・ティーとフロリバンダをご紹介しましたが モダン・ローズPart2はイングリッシュ・ローズです
イングリッシュ・ローズ(ER)は イギリスの育種家デイビット・オースティンさんが 生み出したバラです
イングリッシュ・ローズとしての発表は1969年
現代によみがえったオールド・ローズ
剣弁高芯のハイブリッド・ティーや 房咲きフロリバンダなどの モダン・ローズだけを育てていると オールド・ローズというものも気になってきます
ひと昔、ふた昔前はバラと言えばモダン・ローズ
バラの本でもオールド・ローズは ほんの申し訳程度にしか紹介されていませんでした
ほんのちょっぴりだけの オールド・ローズの画像をパラパラ見る・・・
うお〜 きれいな花だあ〜とため息をつくと ああ 一季咲き
ガックリ・・・
これもきれいだぞ〜 やっぱり 一季咲き
また ガックリ・・・
そこに現れいでたる最強のバラが イングリッシュ・ローズです
イングリッシュ・ローズはため息ものの きれいなオールド・ローズの花型で しかも返り咲くのです
イングリッシュ・ローズは ☆花姿ゴージャス
☆春以外にもちゃんと咲くものが大半
☆ピンク系はもちろんイエロー、アプリコットと花色豊富
☆香り濃厚でしかもその種類が多彩 ダマスク香あり ティー香あり フルーツ香あり イエス・キリストの誕生を祝って東方の三博士が贈った 没薬(もつやく)の香りのバラまであります!
う〜ん すごい!
全般的に丈夫で育てやすいという長所まで 持っています
イギリス人作出のバラですから 名前が99%まで英語で読みやすいというおまけつき♪
『エリーネルーン・アン・シュロス・シャールフェンステン』 なんて気の遠くなるような名前のバラが 実際に存在しますが ERにはこんな強烈な名前のものはありません
そんなにすごいバラならば日本中が イングリッシュ・ローズで埋め尽くされそうですが ところがどっこい そうはなりませんでした
当初はお値段がかなり高めで しかもあまり市販されていなかったのも 理由のひとつですが
気候冷涼な英国で作られたバラが 日本では巨大化してしまうことがあるのも 理由の一つだと思います
はじめてのバラ栽培に イングリッシュ・ローズはお奨め!
しかしその品種の大きさについては 事前にチェックする方が良いと思います
最後に一言 オールド・ローズすべてが一季咲きではありません! オールド・ローズも可愛がってあげてくださいね 
| by antiquerosegarden |
誰が見ても『お〜バラだ!』と感じるバラは 中心が高くて花びらがキリキリと巻いた ハイブリッド・ティーではないでしょうか
『中心が高くて花びらがキリキリ』の花姿を 剣弁高芯(けんべんこうしん)と呼びます
一枚一枚の花びらが外側に反り返り 尖がった形になります そこで剣のような花びらという意味で剣弁
真ん中が高いので高芯です
ハイブリッド・ティー第一号は『ラ・フランス』
『ラ・フランス』の誕生(1867年)以降のバラを モダン・ローズと呼びます
モダン・ローズがすべて剣弁高芯の花姿という わけではなく 花びらの丸いものや中心が盛り上がらない ものもあります
ハイブリッド・ティーと並ぶモダン・ローズの 代表選手はフロリバンダ
ハイブリッド・ティーのような花が房を作って咲きます
フロリバンダという言葉は 2つのラテン語の単語を組み合わせて作り出されました
『フロリ』が『花』、『バンダス』が『束』
この言葉が作り出される前は ポリアンサス・ハイブリッドと呼ばれていたそうです
アメリカの大手バラ・ナーサリーのオーナーさんが ポリアンサス・ハイブリッドという言葉が大嫌いで たくさんの人に意見を求めて 最終的にはガーデニング・ライターさんの 提案を受け入れてフロリバンダに決めたそうです
ARS(全米バラ協会)はフロリバンダという言葉を なかなか認めず正式に認められるまでには 3年の年月がかかったそうです
いかにもバラらしい大輪のドカンとした花がお好みでしたら ハイブリッド・ティーを
房咲きでにぎやかに咲くのがお好みでしたら フロリバンダを選ばれると良いかなと思います
ハイブリッド・ティー(よくHTと表記されます)にも フロリバンダにも営利栽培の切り花品種があります
切り花品種は花色や花姿は美しいのですが 雨のかからない環境で 綿密な肥料管理と薬剤散布をしないと きれいに咲かないものが多いです
商品としてステム(花に下の茎の部分)が スラリと長いことが要求されるので ガーデンでは大変不恰好な株姿になる場合も あります
はじめてバラを栽培されるときは 切り花品種は避けて ガーデン用に作出された品種を 選ぶことをお奨めします

| by antiquerosegarden |
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